マーキュリーやヤマハ、スズキ、ホンダ、エビンルード等殆どの船外機にはエンジンの壁音や部品の温度上昇に伴い警告音で知らせてくれる機能が付属しています。
定期交換消耗品
ボートを所有されている方は大体はご存じかと思いますが、インペラーと呼ばれる冷却水をエンジン内までくみ上げる為のゴム製のプロペラが内蔵されています。この部品はエンジン稼働時間や日数に伴いエンジンオイルやギアオイル、エレメントやフィルターと同じく定期的交換しなければ船外機に必ず不具合が生じる消耗品となるのですが。。
インペラー交換、しかし・・・
今回は定期交換品のオイル類とインペラー交換のみのご依頼でしたが、冷却水が出て来ず、インペラーを交換したにも関わらずオーバーヒートの警告音が鳴り出した為に各部点検させて頂く事となりました。
原因究明
とりあえず先ずはまさかの当店での作業ミスを疑いインペラーの組付け具合からの確認でしたが問題が無くホッとした所からの原因究明の作業です。
流水経路
ボートに付属する船外機エンジンを冷却する為の水が流れる経路上に何らかの原因があり冷却水がうまく流れずエンジン温を上昇させてしまい警告ブザーが鳴るのですが、船外機の冷却水はプロペラが付属するギアケースの取水口を介しインペラーで汲み上げられウォーターチューブを通りパワーヘッド下部のミッドセクション部のエギゾーストプレート内部まで押し上げられそこから各部の冷却を必要とする部分へと分配され帰還ルートを通り機関冷却を終え温度が上がった水は排気と共に放出されます。
原因
各部冷却水流水経路を順に点検して行き流水経路上にゴミ詰まりを発見、、その事により上手く冷却水が流れない(出て行けない)と判明。
今回の事案は入水ではなく出水経路上のトラブルでした。原因の答えが解ってしまえば後は簡単な事も多いのですが、エンジンの基本構造は変わらずとも私など20年そこそこの経験で進化していくこれからの船外機には出口の無い勉強を以後も強いられまだまだですが、診断能力こそボート整備をする人間の性能と心に日々精進。
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