コンフォートE/Gチェック実施
当店で施工するバスボート船外機エンジン総点検のコンフォートチェックをご依頼により実施させて頂きました。
ダイアグ
ダイアグノーシス(Diagnostics)船外機に取り付けられてあるECU(Electrical Controll Unit)やECM(Electrical Controll Module) にプログラムされている自己診断機能内のフリーズフレームデータをスキャニングツールを使用することによりセンサー類の異常発生時の履歴や回数の記録を診断機やPC上で確認できる機能や燃料噴射システムやポンプ等の各アクチュエータ類の駆動や休止の任意テストを行ったり各部構成されている単体モジュール類のアクティブテストやエンジン始動リアルタイムライブデータ(例えばエンジン温度勾配データや電圧変化)をモニタリングするが可能でエンジン故障時の基本診断や点検を楽にする便利なシステムですがメカニカルな部分な故障等の診断やそれに至った原因究明はメカニックの経験や知識と情報の積み重ねによることが最終的には結果に繋がることが殆どでこれからも新たな症状に関して全てのメカニックは日々トライアンドエラーを繰り返すこととなります。そしてメカニックの90%以上の仕事内容は診断作業によるものだと思うので後は部品を交換するか修正を行うやる気と根気、部品と工具と少しの器用が必要な単調作業です。
ワーニングホーン
点検を開始しパイロットウォーター(冷却検水)が出てこない..直ぐさまエンジンを停止し検水口を確認するも問題なし。検水口に小石などが詰まり冷却水がでないこともよくありますが、そこの詰まりだけの場合は機関内には冷却水が循環するので問題ないのですが、インペラの消耗や循環ルートに不具合があり始動を続けると壁温センサーが感知し継続音のアラームが鳴り出す事になります。
ギアケース取外し
今回は検水口に多少の小石を見つけたので念のためロワ(ギアケース)を取外し確認点検。やはりウォーターポンプ内に無数の小石を発見し後日確認すると砂浜に浜付けされたとのことでインペラーを交換です。。
インペラー
今回はインペラの交換だけで済みましたが、一部ホンダの小馬力船外機等には空冷が採用されているものもありますが、大多数のバスボート等に付属する船外機は車やバイクと違いラジエターなど無く外部(ロワー下部)から機関内に冷却水を取り入れる仕組みとなっており琵琶湖だけではなく他の湖でも浜刺しなどで砂浜に着岸する際は気をつけないとインペラどころか最悪エンジン冷却水循環内の詰まりやその他バスボートには必須となるライブウェルのバルブやポンプまで故障させる原因となりこれまで多々琵琶湖の砂が原因でそれらの修理を行いました。なるべく浜刺し着岸はしないのが最善ですが、余儀なくされる際はライブウェルは沖で電源を落としチルトを上げ惰性を利用しなるべくプロペラ回転で砂の巻き上げを起こさないように着岸する事と離岸時はエンジン脱出では無く手でボートを押して離岸する方法をおすすめします。。
最終点検
無事船外機内の冷却水が循環しその後各データ記録とエンジンオイル、ギアオイル、増し締め、試乗、最終点検と掃除を行い今回のヤマハSHO275のコンフォートチェックを完了です。
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